(2月号より)
「伊吹集」
(会員作品)の巻頭・次席・三席の作者および作品を紹介しています。
丹羽 一橋(町田)
京の闇東寺の塔へ流れ星
加藤 和子(瀬戸)
駅ピアノ響く構内原爆忌
稲石 治子(蒲郡)
舞扇置くごと銀杏散り敷けり
(以下は4句入選者住所順です)
山本 崇雄(知多)
金賞の菊軽トラで帰還せり
足立サキ子(大府)
藪蘭に屈めば消ゆる風の音
西村のぶ子
(北名古屋)
くぐもれるマスクの披講句座楽し
小川ミヅホ(岩倉)
髪切つてコートの襟を立てにけり
佐久間壽子(春日井)
百寿てふ婆の髪結ふ菊日和
有井真佐子(広島)
晩学の小さき一灯冬に入る
國吉 綾子(那覇)
小夏日や龍の口より水あふれ
「山彦集」
(課題句 課題:
夜寒・松手入・芒)
特選の作品を紹介しています。
瀧川千鶴子(名古屋)
猫膝に漱石を読む夜寒かな
岩田 洋子(春日井
)
地下足袋の小鉤きりりと松手入
通木 敏弘(あま)
穂芒を大きく揺らし列車去る