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2018年4月号 (俳日和 三)
 

 

 ささやかな挑戦

                              河原地英武

 自分の俳句の作りぐせは、なかなか自分ではわからないい。だれかに指摘され、初めて合点することが間々ある。たとえばわたしの場合、戸外よりも室内で作る句がかなり多いらしい。これは生活習慣の問題でもあるのだろうが、もっと外に出なくてはと考え、このごろでは、句を作ろうと思い立ったら、昼夜を問わず、とにかく外出し、パトロールを兼ねて(というのは冗談だが)家の近所を一人吟行することにしている。

わたしの句には、下五が「~に」で終わる形が多いと言われたことがある。〈鯉の群春の光をもみくちやに〉〈春の風邪一番星の落ちそうに〉〈空つ風水道の水よれよれに〉といった具合に。これはまったく意識していなかったが、無意識だからこそ、くせなのだろう。そこで今では、このような形の句を作ったときには再吟味し、もうすこし推敲してみるように心がけている。(むろん、その上でよしとなれば残すけれども)。

だが、目下のところわたしの一番の課題は、使用する季語の偏りを是正することである。これは一昨年、拙句集『火酒』をまとめている最中に漠然と感じたことなのだが、そしてきちっと数えたわけでもないが、ほかの人の句集に比べ、使われている季語の種類がだいぶ少ないようなのである。この句集に対し、国枝隆生さんが「伊吹嶺」2017年3月号に、2ページにわたるたいへん親身な読後感を書いて下さったが、そのなかで「さらに幅広い季語の開拓を」との宿題をお出し下さった。

実は今、意識的に実行していることがある。本誌に毎月、15句を出しているが、それら15句の季語をみな異なるものにしていることである。そしてできればいくつかは、今まで用いたことのない季語にチャレンジすることだ。わたしなりのささやかな挑戦だが、これが闘志をかきたててくれる。